大正時代の横町
水越氏提供の大正期の猿橋絵図のうち、横町については2枚あった。
大正期の猿橋絵図には、そのうちの1枚を掲載した(仮にA図という)が、もう一枚の方(仮にB図と呼ぶ)は作者水嶋氏の署名もあり、むしろ正式バージョンとも云えるが、只一点、一杉建具店が街道の両側、つまり2ヶ所あった事になっている。
そんな筈はないだろうと、A図を採用したが、B図にも興味ある内容があるので改めて紹介する。
全体図
猿橋の中心街、両側にびっしり商店などが並んでいる。
猿橋南詰の広場から公民館(支所)前を通って下図白猿座の方に通じる「馬入路」がある。
「馬入路」の意味は不明だが、表通りを通らず馬が猿橋宿を通過できる一種のバイパスか?
松葉地区拡大図
・この絵図の作者水嶋氏は「魚三」という料理屋を経営していたようだ。その隣りにはやはり料理屋らしい「指月」がある。
・近くに「本陣」がある。
渡辺大工と記されていることから、本陣の建物が大正時代には存在し、ここに大工の渡辺という人が住んでいたということか。
・稲毛屋倉庫が見える。 表通りにある稲毛屋の倉庫であろうが、中央線により所有地が分断された結果であろう。
表通り北側拡大図
表通り南側拡大図
・佐藤畳店はこの当時表通りにあった。 うどん屋を経営していたのも昭和時代と同じ。